看護師 中澤 里江


shougatsu先日、いつものように診療所近くの某コンビニエンスストアでお昼ご飯を買いに行きました。、年末の為レジ横におせち料理の広告があり、毎年何もしない私は、それを手に取り、眺めながら診療所へ戻ろうと歩いていました。

すると、何処からか「こんにちは」と元気な少年の声。声の主は、私の受け持ちで亡くなられた患者様(後は彼女と呼ばせていただきます)の息子さん。その彼女のお宅へは、寒い1月頃から訪問させていただいていました。そして、温かくなりはじめた頃、家族の負担を考えホスピス病院へ入院し、そこで家族に見守られながら、天へ召された方です。

私は、空腹を忘れ、彼につられる様に「あっ、こんにちは」と、こちらまで大きな声に。屈託のない、元気な、そしてすてきな笑顔で私にこう言ってくれました。

「あのときは、お世話になりました。皆で感謝しています。」

あまりの元気良さに、またもやつられ、「いいえ、あまり役に立てなくてごめんね。でも夏にお父さんとお姉ちゃんが仲良く、笑顔で歩いていたのを見て、ホッとしたのよ。君も時々、友だちとはしゃいでるの見るし・・・。受験もあるでしょ?からだ大事にしてね。」

「はい。大丈夫です。頑張ります。それじゃ、失礼します。」と一礼して、元気よく去って行きました。

悲しい時期から時間が少し経ち、ちょっぴり背も伸びた息子さん。訪問していた時から、とても礼儀良く、ちょっとやんちゃでお母さん想いのやさしい息子さん。訪問中に「これが旨いんですよ」と特製焼きマショマロをご馳走してくれたのをよく覚えています。

以前と変わらぬ元気さと笑顔。「じゃあね。」と言ったあとから、彼の背中を見てなんだか嬉しくて、また言い表すことのできない感情がこみあげ涙がでそうに・・・。それでも、ぐっとこらえ、道路の落ち葉を踏みしめ、診療所へ帰って行きました。