【症例】62歳 女性
【診断】#.膵頭部癌 #.胃癌術後 #.脊椎圧迫骨折後 #.骨粗鬆症 #.卵巣腫瘍術後
【往診までの経過】
2014年2月頃,嘔気・胃部不快感が出現し30年来のかかりつけ医を受診した.A病院を紹介され,精査結果にて膵頭部癌と診断された.B病院を紹介され,リンパ節転移があり血管浸潤もあるため手術適応はないと判断された.C病院肝胆膵外科でも同様の判断であった.Dセンターを受診したが重粒子線治療の適応もなかった.B病院にて化学療法(TS-1+放射線治療,その後ジェムザール+アブラキサン)を実施し,それと並行してE病院にてトモセラピー(強度変調放射線治療)も実施した.病状は進行し2015年12月よりBSC緩和医療の方針となった.セカンドオピニオン目的にF病院を受診し,2016年1月末より1週間入院してHIFU(高密度焦点式超音波治療)を実施した.3月初旬に体動困難のためB病院に入院となり,疼痛コントロールとADL改善のためのリハビリを実施した.3月31日に退院となり,今後は通院困難となることが見込まれたため,4月1日にあおぞら診療所新松戸の訪問診療導入となった.
【生活歴】
<ADL>つかまり立ちがやっと,自力歩行困難.
<排泄>おむつ.毎日排便あり.
<食事>経口摂取可能.
【家族背景】
夫と次男と3人暮らし.長男は海外在住,現在は日本に戻ってきている.
【医療デバイス】
在宅酸素(4/3~),尿道バルーン(4/6~)
【医療資源】
訪問診療,訪問看護,ケアマネージャー,介護保険
【退院時処方】
セレコックス,オキシコンチン,オキノーム,ネキシウムカプセル,ドンペリドン,ラシックス